質疑応答




◆質問◆
個人で国際ビジネスのコンサルタントというものをやっている者です。せっかく今度インドから多くの方がお見えになったのでソフトの業界として、どういう風に考えているかということをお聞かせ願いたいと思いました。

ソフトというのは、ハードと違いまして、物がそこに見えているのではなくて、新しいソフトが次々と出来てきていて、事態が始終変化していて、静止状態がないものなんですね。だから、何をどうやって、誰の所にコンタクトして、いったい日本に売れるんだろうかという点で、インドのソフト産業、今日、IT産業としてこられたのは全部と言っていいくらいソフト会社なんですけど。

これを日本で持っている自分たちの強みソフトの、何が、どこにコンタクトして、日本のパートナーをつかんで、例えば、ソフトがコンポーネントのソフトになっている場合は、何のソフトに自分のコンポーネントソフトを、どのように組み込んでもらうということが、非常に問題になっていくわけです。日本のどこかに入れるにはですね、そこら辺を、一体どなたに相談したらよいか、例えば困っているのではないかと思います。というのは、今年の新年にアメリカのノースカロライナ州のソフト会社、ここから組み込みソフトを何とかしてくれないかということで依頼を受けまして、その時にいろいろわかったことなんですけど、やっぱり、だいぶ前からそこは悪戦苦闘して日本の市場に入ろうとしたけど、どうしても接点がつかめないで入れなかった。何とか入れるような入り口が分かりたいんだということらしいんです。

その後も、その仕事は、私から手が離れましてあるところに移って、向こうにいろいろ返事が行ったりしたんですけど、そこでどうももう一歩つっこんだ話し合いができなかったということでした。

現在、そういうことで、今日来られているインドの業界の方々、日本のどういうとこと組んで、どういうことをやりたいのか、ということをまず当たってもらうことで困っておられるのか、その他のことで売り込みを図ることでどうしておられるのか、おそらくこういうセミナーを開いたからには当たり所が分からないということではないかということ、その辺をお伺いしたいんですけど。


◆司会◆
たくさんのインドIT企業の方が、日本とのビジネスを拡大したいということですけれど、どういう形で日本の企業とコンタクトをとって、自分たちの強みをどちらの企業さんにどうご説明してですね、お仕事の話を押し進めていけたらいいか、その辺の所をもう少し工夫する必要があるんじゃないかということなんだと思いますけど。今、ナスコムさんがなさっている現状をお教え願いたいと思います。ラジェンドラ・ミシュラさんにお願いします。


◆回答者◆
この答えに対して、答えは一つではないと思いますけど、いろいろ会社の内容によって、それぞれ会社がどういう仕事をやっていることによって、答えが違ってくると思うんで、先程おっしゃったように、日本のマーケットだけではなくて、新しいマーケットに入ったときに、まず、どこに行って何を売れば、売りたい物と買いたい会社を探すのは非常に難しい。それが一応、マーケッティングセールスといわれているものなんですけども。

インドの会社の場合は、ほとんどソフトウェアサービス、ナスコムのナショナル・アソシエーションオフィス・ソフトウェアサービスです。我々はソフトウェアのプロダクトより、コンポーネントサービスという国でありまして、その中でもいろいろと分かれがあって、さっき新生銀行の例がありましたけど、それは銀行用のソフトウェアで、それでアプリケーション用。我々の会社は通信関係、テレコム用。そのテレコムの会社だったら日本では6社、NEC、富士通、日立、東芝、NTT、KDDI、Vodafone。だいたい決まって来るんですよね。大きい会社だったら、まずアウトソーシング用のノウハウももっておられるんで、やっぱり日本のミドルサイズとか小さい会社に入るのはなかなか難しい。そういうことで、まずやっぱり大手からアプローチして、逆に発注する側にもアウトソーシングのノウハウがないと、なかなかうまくいかないケースが。

さっきもおっしゃったように,沖さんとか日立さんとか、他の我々もつきあっている大手が殆どなんですよね。まず大手さんである程度経験を積んで、その経験のもとに他のところへ。まず日本人の営業マン、セールスエンジニア、それとまた技術者を雇って、インドの会社をアメリカの会社と同じく、ヨーロッパの会社と同じく、日本でビジネスをまず展開していこうと思っておりますので。それでよろしいでしょうか。
まず、私の経験というのは、私は日本に89年に来て、東大の大学院を出て、3年日本で働いてインドに帰ってインドの会社、自分の会社を作って、その会社もさっき言ったヒューズ社に売って、今、日本の代表をやっています。だから雇用もいっぱいあります。インド人がさっきパソナ社長の話もありまして、インド人が日本に来て、日本人がインドに行って、まず人間と人間の関係をうまくするとビジネスの関係もうまくなるんじゃないかなーと思っています。

文化どうしも、昔から近いし同じアジア人という話もあるし、うまくいくんじゃないかと思っています。


◆司会◆
ミシュラさんどうもありがとうございました。当初お話ししましたように、後の方にリラックスしてビジネスのお話しをしていただく機会も設けてございます。今までお飲物をお出ししていませんが、後ろの方にはコーヒー、紅茶も用意してございますので、一息入れながら、実際今日は30社以上のインドのITの企業さんがいらっしゃっていますので、各テーブルに各企業の名前が書いてあると思います。そちらにご自身の希望または興味のある企業の所に行っていただいて、具体的なお話をしていただければ、今のご質問に多少回答が出るのではないかと思います。

それでは、具体的なお話またはご意見の交換等を、後方のテーブルでおやりいただけたらと思います。どうもありがとうございました。
(拍手)








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