ご挨拶
塚本弘ジェトロ副理事長



ジャスファルインドIT省副大臣、トゥリパティ在日インド大使閣下、アルン・クマール・ナスコム会長、逢沢外務副大臣、兒玉審議官、そして会場の皆様方、インドITセミナーの開催にあたりまして、後援者の一人としてご挨拶申し上げます。

過去3年間の日印IT分野での動きとしては、3年前の2000年8月に当時の森総理がインドIT開発の中心であるバンガロールを訪問されました。また、インドIT省が実施するIT技術者試験と日本の情報技術者試験の相互認証により、インドIT技術者の入国ビザ、発給条件の緩和が認められるようになりました。私自身も昨年、日印経済委員会のミッションメンバーとしてインドを訪問し、IT産業等変わりつつあるインドを実感致しました。

ジェトロでは、今年1月に横浜でITソフトアウトソーシング展を開催し、出展企業、計50社の内、インドからは17社が参加されました。更に今年の6月には赤坂のジェトロ展示場にて、インドIT展及びインドIT投資セミナーを開催致しました。このインドIT展では在日のインドIT企業を含む、20社が参加されました。4日間の会期で約1200名の日本企業の方々にお越し頂きました。

出展企業からの報告によりますと、この会期中で約1900万ドルの商談があったと聞いております。今後も約70社にものぼるインドIT企業を中心に日本でのITビジネスが増えていくことを期待しております。

特にインドの方々の強み、2つの優位性を持っていることに注目すべきだと思っております。第一は、何と言っても技術水準が高いことです。アメリカのカーネーギーネロン大学のCNNによりますと、最も高いレベル5を取得した企業が世界で約90社ありますけれども、インド企業がその内60社と、7割を占めていると言う点であります。

第二の優位性は、素晴らしい日本語を話すインド技術者が増えている点であります。英語が世界的な共通言語になっているとはいえ、やはり日本でのソフト開発では日本語のコミュニケーションが出来た方が、スムーズに仕事が進むことは言うまでもありません。今日いくつか成功事例があると思いますけれども、そういったお話も聞けると思っております。ジェトロではビジネス日本語テストを毎年世界各地で行っておりまして、インドでもバンガロールとムンバイで試験を行いましたけれども、インドでの受験者数が年々増えております。このように成長を続けるインド産業とe-ジャパン計画の元に電子政府や企業の、IT活用が更に進んでいく、日本との繋がりは今後益々強化されていくでしょう。

本日はこれからいくつかの成功事例が紹介される予定と伺っておりますが、これらを参考に日本とインドのITを通じた具体的なビジネスが更に深まることを期待しております。本セミナーがご出席の皆様にとりまして、実り大きいものになることを、心から期待致しましてご挨拶とさせて頂きます。ありがとうございました。







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